インストバンドはなんてカッコいいんだ!
インストゥルメンタル(instrumental)、
その意味は歌のない楽器のみで構成された音楽のことです。
バンドの主役のボーカルがいないのに・・・。
やはり音楽は歌ありき、と思う人も多いのではないでしょうか!
しかし、インストバンドにはインストバンドにしかない魅力があります。
1. 楽器の音が良く聴こえる!楽器の自体の音色や構成、展開などに集中できます。
2. 演奏技術がすごい!インストバンドは演奏が勝負、演奏技術が素晴らしいバンドが多いです。
3. 聴けば聴くほど気付きがある。(個人的には小説とマンガの違いに似ている気がしており、想像できる楽しみがあります。)
4. なかなか飽きない。BGMとしてずっと聴いてられます。
等々の魅力が挙げられると思います。
昔はCDシングルにインストゥルメンタルが入っていたりしました。これはカラオケ用という意味合いだけでなく、純粋に声なしのトラックを楽しむためだったようです。
私はあまり聴いてこなかった!(>_<)
SAKEROCKは星野源さんを中心として2000年に結成されたインストゥルメンタルバンドです。残念ながら多くのファンに惜しまれつつ、2015年に彼らは解散しています。
このEmerald Music(エメラルドミュージック)は、ベストアルバムである『SAKEROCKの季節』に含まれる新曲です。ベストアルバムなのに新曲?なのですが、それも十分に納得できる素晴らしい楽曲です。
当時のメンバーは
星野源(ギター・マリンバ)
伊藤大地(ドラムス・口笛)
浜野謙太(トロンボーン・スキャット)
の3名でした。
現在はソロ歌手、俳優としても大活躍されている星野源さん、同じく浜野謙太さんがメンバーです。また、ドラムスの伊藤大地さんも多くのアーティストのサポートドラマーとして活躍されています。
このエメラルドミュージックですが、切れの良いギター、ドラムスの躍動感と、まるで歌を奏でているかのようなマリンバ、そしてトロンボーンのゆる~いメロディーがくせになる印象的な楽曲です。
マリンバってスピード感があって、本当にカッコいいですね!そしてそれに合わせるかのようなギター、ドラムスのキレがすごい!
ビシッと止まるとこが、めちゃくちゃカッコいい!そして対象的なトロンボーンの存在が、これを引き立てている気がします。
インストゥルメンタルであっても、サビが強調されており、曲の展開、楽器同士の掛け合いなど、3分という短い時間の中に、いくつもの見せ場があります。
そして、ミュージックビデオでは楽器の演奏シーンが切り取られ映像化されており、全体的にはクールなイメージです。しかし、この映像には途中、SAKEROCKメンバーの過去のオフショット映像などが挿入されています。
星野さんは2013年に病気で入院されており、当時の「SAKEROCKで本当にやりたいことは何なんだろう」とずっと考えていたそうです。
もともとは5人だったメンバーが、3人体制になってからはバンド活動がうまくいかず、次の活動内容を考えている間に、メンバー個人での活動が本格化し、それぞれ別の戦う場所ができたとのこと。
どんどん時間が過ぎ、考えれば考えるほど、SAKEROCKでやりたいことが何か分からなくなっていったそうです。「これはきっぱり解散するしかないのかな・・・。」
そんな思いでベストアルバムであるこの『SAKEROCKの季節』Emerald Musicのミュージックビデオを編集していたそうです。
その時に差し込んだオフショット映像で馬鹿みたいに笑っている、バンドを始めた頃の自分達を見て、「この頃に戻りたいな・・・。」とふと感じたそうです。
確かに映像には楽しそうなSAKEROCKのメンバーの映像が残ります。その映像を見たときに、解散するからこそ表現できる音楽があるのではないかとポジティブな気持ちを抱き、脱退したメンバーに声をかけ、再結集、オリジナルメンバー5人でSAYONARAという曲を作り上げています。さらに解散ライブも開催。
Emerald Music (エメラルドミュージック)はそのきっかけになった楽曲でもあるので、SAKEROCKにとってはとても重要な曲だと思います。
今後、新曲が聴けないのは残念ですが、SAKEROCKはいい曲たくさん残してくれています。
ぜひ楽器の音と演奏の良さがよく分かるインストバンドもオススメです❗
※SAYONARAも以前に紹介していますのでぜひ聴いてみて🐼
音楽ソムリエ
なゆた