この楽曲は名曲の代名詞だ!
斉藤和義さんの「歌うたいのバラッド」です。
いや~、名曲とはこの曲のことをいうんだ!というぐらい、イントロ、メロディー、演奏、歌詞、声、などなど、全てが素晴らしい楽曲です。
斉藤和義さんは、1993年にシンガーソングライターとして「僕の見たビートルズはTVの中」という曲でデビューしています。現在もワンマンでの弾き語りツアーやシングル曲のリリースなど第一線で活躍されています。
う~ん、実力がないとできない・・・。
「歌うたいバラッド」は彼の15枚目のシングル曲、リンゴが印象的な 8cm CDジャケットが懐かしい。
曲名の ″バラッド″ とは口承により伝承されてきた英語圏の民謡のことを指します。バラッドは物語や寓意(ぐうい)がある歌のことであり、語るような曲調が特徴とのこと。
※寓意(ぐうい:他の物事に関連付け、ほのめかして表すという意味)
歌うたいに、口承 (歌)で語り継ぎたい歌、まさに後世に語り継ぎたい名曲にピッタリです。
斉藤和義さんの声は少しにじんだ、でも優しさを感じる声なのですが、特に高音の絞った声は何とも言えなくいいんです。多くのミュージシャンにカバーされている名曲ですが、オリジナルはやはり格別です。
また、彼の楽曲の大きな特徴として、多重録音による音源の制作が挙げられます。多重録音とは作詞作曲はもちろんですが、自分が様々な楽器を演奏したものを重ねて、楽曲を制作するというものです。
斉藤和義さん、実はギターだけではなく、ドラム、キーボード、ベース、トランペット、ブルースハープなど多くの楽器を演奏することができるそうです。自身で演奏した音源を重ね合わせて、1つの曲作りされています。
多才、というよりここまでくると職人ですね、すごい❗
斉藤さんはインタヴューで次のように語っています。
自分が弾き語りでやっていた曲をプロのスタジオミュージシャンが上手に演奏していて、商品化されちゃったな、みたいな歯がゆさがあって、俺(おれ)の中ではむしろ演奏は下手でよく、自分が作ったデモテープの方がテープのノイズも合わせて自分の音楽として完成していた気がしていた。
引用元
尖っている、すごく尖っています。
やはり自分の曲への思い入れが違います。ただ上手に演奏すれば良いという訳ではないということに、ハッとさせられました。
長く活躍できるミュージシャンはしっかりしたこだわりがあるのだと思います。このような曲作りのポリシーにおいて同業の音楽家にもリスペクトされており、ファンが多いとか、自分をしっかり持つというのは大事です。
そして歌詞はさらに素晴らしい。
非常に分かりやすく簡潔に、伝えたいことを伝える音楽になっています。まさにバラッド❗
作詞作曲:斉藤和義
嗚呼 唄うことは
難しいことじゃない
ただ声に身をまかせ
頭の中をからっぽにするだけ嗚呼 目を閉じれば
胸の中に映る
懐かしい思い出やあなたとの毎日
嗚呼(ああ)
この漢字二文字がイントロを彩る
そしてアコースティックギターの伴奏からエレキギターの音、どこか浮遊感のあるサウンドが懐かしさを感じさせてくれます。
本当のことは歌の中にある
いつもなら照れくさくて
言えないことも今日だってあなたを思いながら
歌うたいは唄うよ
ずっと言えなかった言葉がある
短いから聞いておくれ
「愛してる」 ah…
直球のラブソングの歌詞ですが、彼女に語りかけるような話し方、臨場感がすごいです。サビ部分の曲調ではストリングスの音が合わさって、壮大さが感じられますが、歌詞や伝えたいことはシンプルというギャップ❗
ずっと言えなかった言葉
こんなに素敵な言葉
短いけど聞いておくれ
ただ「愛してる」
恋愛だけではなく、家族や友人など、なかなか恥ずかしくて言えませんが、歌であれば恥ずかしさ半減でしょうか!?
時々頭を空っぽにして
声に身を任せるのもよし!
音楽ソムリエ
なゆた

- アーティスト: 斉藤和義,山家清,片山敦夫,溝口肇
- 出版社/メーカー: ファンハウス
- 発売日: 1997/12/26
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