美しい旋律、魔法よ、解けないで・・・
脳内に浸透してくる心地よいサウンド
美しい旋律と言葉、刹那と永遠の対比
心が揺れ動く
目の前で 魔法が解けてゆく
焦る気持ち
切ない切ない気持ちになる・・・
七尾 旅人さんの『サーカスナイト』
七尾 旅人(ななお たびと)さんは、シンガーソングライター、1998年にメジャーデビューを果たしましたが、当時の音楽業界はCDの売上が下がる不況の始まり、20歳の時にメジャーを離れ、インディーズの世界へ活動を移すことになったそうです。
しかし、ライヴを中心に人々の記憶に残るステージを生み出し続けてきた。即興演奏家としても、新しく独創的な音楽に取り組んできた。インディーズだからこそできる実験的音楽の構築、多くの人に知ってもらいたいアーティストの一人です。
この『サーカスナイト』は七尾さんの優しく語りかけるような声、シンプルなビートでありながら、メロディーの美しさが素晴らしい❗
1番と2番で同じ、コード進行でありながら、メロディーが違っていて、特に1番聴いた後、2番のメロディーを聴くと何だか心揺さぶられる。不思議な感覚におちていく。
すごくシンプルなのに、何なんだろうか・・・
この何度も聴きたくなる衝動、まさに名曲だ。
そして、美しいメロディーにのせられる詩、その言葉の表現方法、怺(こら)える言葉が美しく表現されています。
作詞作曲:七尾旅人
Oh baby 今夜のキスで
一生分のこと 変えてしまいたいよ
ここは 楽園じゃない だけど
描ける限りの 夢の中
目の前で 魔法が解けてゆく
焦る気持ちだけが 言葉つなげ
君を抱きしめるたびに
綱の上で揺れる Circus Night
Tight rope dancing
Baby 今夜だけ 辿り着きたい ピエロ
Tight rope dancing
Baby 今夜だけ 生き延びたい ピエロ
Tight rope dancing
Baby 今夜だけ Baby 今夜だけ Baby
Tight rope dancing
Baby 今夜だけ 生き延びたい ピエロ
Oh baby 魔法が解けてゆく
宵闇が 僕らを包んで 天幕の中みたい
僕は冴えないピエロで
あなたはFearless Girl Circus Night
どんなにそれが絵空事でも
飛ぶしかない夜
君がほしい 口づけてしまいたい
幕があがる Circus Night
Oh baby 今夜のキスで 一生分のこと
変えてしまいたいよ
ここは 楽園じゃない だけど
描ける限りの 夢の中
目の前で 魔法が解けてゆく
焦る気持ちだけが 言葉つなげ
君を抱きしめるたびに
綱の上で揺れる Circus Night
Tight rope dancing
Baby 今夜だけ 辿り着きたい ピエロ
Tight rope dancing
Baby 今夜だけ 生き延びたい ピエロ
Tight rope dancing
Baby 今夜だけ Baby 今夜だけ Baby
Tight rope dancing
Baby 今夜だけ 生き延びたい ピエロ
Oh baby 魔法が解けてゆく
冒頭の
″Oh baby 今夜のキスで″
″一生分のこと 変えてしまいたいよ″
今夜のキスは一瞬の出来事ではあるが、一生分の重みを感じさせる言葉へと繋がる。直接ではなく、間接的に伝えることで、より気持ちの重みが伝わってくる。
後半には「君がほしい 口づけてしまいたい」という一節があるように、残念ながらキスはできていないようだ。
自分の勇気を出せず、抱き締め守ることはできても、好きだと言えないもどかしさを感じる。
Tight rope dancingは「綱渡り」という意味、まるで綱渡りを渡るピエロのように、ゆらゆらと綱を渡りきりたい、不安定な気持ちが巧みに描かれている。
″今夜だけ″ という言葉が何度もこだまし、自分にとって特別な夜だというのが分かる。そして夜が明けて欲しくない気持ち、一本の綱からいつ落ちてしまうか分からない不安定さに胸が締め付けられる。
曲の最後には魔法が解けてゆく・・・
この言葉に切なさがつのる
このサーカスナイト、多くのミュージシャンがカバーしており、そちらも非常に良いので、要チェックです。
音楽ソムリエ
なゆた