ミネアポリス・サウンドは独創的だ!
プリンス(Prince, 本名:Prince Rogers Nelson、1958年 - 2016年)は、アメリカのミュージシャン、1978年のデビュー以来、多様な音楽を自在に取り込んだ唯一無二のスタイルだった。
1970年代から1980年代にかけて、プリンスをはじめとするミネアポリス出身のミュージシャンが確立させた音楽は、ミネアポリス・サウンドと呼ばれ、世界に広まったのだ。
ローリングストーン誌アルバムガイドでは、「ミネアポリス・サウンドは、80年代半ばのR&Bやポップスに大きな影響を与え、言うまでもなくエレクトロ, ハウス, テクノに次の20年分の影響をもたらした」と評している。
ミネアポリス・サウンドには次のような特徴がある。
- ファンクをベースにホーンセクションに代わり、シンセサイザーが使われる。
- ファンクよりも速いリズム
- ギターは、より大音量でかつ積極的な演奏のソロのパートがある。
- リズムギターはクリーンなサウンド
- 低音域は、ベースが受け持つ部分が少なく、逆にドラムスやキーボードが多用される。
- ドラムは手を加えて加工したものを使う場合が多い。
プリンスはその中心的存在であり、数多くのミュージシャンに多大な影響を与えたカリスマと表現される。
1989年に発表されたこのBatdance(バットダンス)、ティム・バートンが監督を務めたアメリカン・コミックス「バットマン」を原作とした1989年の映画バットマンのサウンドトラックである。
ミュージックビデオでは顔の片側はバットマン(善)、もう一方はジョーカー(悪)にプリンスの顔がペイントされており、衣装も中央で異なるという斬新な出で立ちとなっている。バットマンとジョーカーは交互に踊る展開が目まぐるしく変わる。
この善悪の二面性は自信の音楽の二面性を言及したものと言われており、映画のサウンドトラックでありながら、プリンスの音楽を存分に表現したアルバムとも言われている。
歌詞では次のようなことを発している。
“Oh, I got a live one here!”
Get the funk up!
BATMAN
Get the funk up!
BATMAN
Get the funk up!
“Go, go, go with a smile!”
BATDANCE
Do it
Keep bustin’
ここでライブがあるんだ!
ファンキーにいこう!
バットマン
ファンキーにいこう!
バットマン
ファンキーにいこう!
さあ、さあ、笑顔でいこうぜ!
バットダンス
踊ろう
熱くいこうぜ
・・・
こんな感じで、いこうぜ!やろうぜ!
と続いていくが、後半に進むにつれカオスになっていき・・・。
最後には電気椅子を爆破という
カオスな内容となっている。
ところで、この楽曲、タモリ倶楽部の人気コーナー空耳アワーでも有名であり、5:40くらいから、″Don’t stop dancin´″ 躍りを止めるな!と連呼して叫んでいるのだが、この歌詞が、日本語の農協牛乳(のうきょうぎゅうにゅう)に聴こえるとのこと。
何も知らずに聴いていたと時は聴こえてこなかったのに、そう刷り込まれるともはや「農協牛乳」にしか聞こえなくなってくる!
自分の知っている言葉に、脳が補完形成してくれているのか、耳にも確かに錯聴があるようだ。
人間の脳とは何とも不思議なものだ・・・。
音楽ソムリエ
なゆた