音楽ソムリエ

おすすめの楽曲を紹介しています!

きっとね!(2018年, 中村佳穂)

音に色が灯ると世界が広がる!「秘密は多い方が優しくなれる」その意図は!?

 

ジャズ、電子音楽、ポップスの見事な融合

言葉では表現できない

スキャット

震える声

刹那に出会ったことのない空間に連れていかれる・・・。

 

 

中村佳穂さんの『きっとね!』

 

心地よく響くスキャット、その音、即興感、同じ演奏は二度とないのだろう。

 

スキャット (Scat)とは、ジャズで良く使用される歌唱法で、意味のない音(例えば「ダバダバ」「タラダスダスダス」といったような音)をメロディーに合わせて即興的に歌うこと。「歌」というよりも声を一つの楽器として表現することを目的にしている。


f:id:ongaku_somurie:20200707151047j:image

 

曲の始まりはポップスベースに電子音楽、ジャズの要素が加えられた感じであるが、一番の間奏から二番にかけてはスキャットが多用されており、よりジャズの印象が強くなっていく。

 

圧巻は二番が終わった後、2:55くらいからのスキャットでの大サビ、いつの間にか躍り出したくなるくらい!?ワクワク心が弾んでしまうのだ。

 

即興の楽器として「声」が使われると、今までに出会ったことがない音楽を聴こえてくる❗

 

 

印象的なミュージックビデオ(MV)は、ロンドン在住の作家シヴァン・キドロンによる全編アニメーションの映像作品となっている。

 

シンプルな挿し絵は白黒、曲のリフレインと共に繰り返し映像がリンクして進んでいく。そして大サビのスキャット、それまでは白黒だった背景に鮮やかな色が描き入れられ、まるで音に色が付いたかのように鮮やかになり、世界が広がる❗

 

シンプルだけど印象に残る素敵なMVだ。

 

 

歌詞には「好きな人ができたなら、秘密が多い方が優しくなれるかも」と意味深な言葉が綴並べられている。

 


作詞:中村佳穂
作曲:中村佳穂, 荒木正比呂

何度も何度も何度も触れる
いつか懐かしい場所に着いたなら
何度も何度も何度も触れる
いつか好きな人ができたなら

 

きっとね!秘密は多い方が
どうだろう!優しくなれるかも
いつかね!思い出した時に
苦しいくらいが丁度いいの

 

いき延びるたび
秘密をあちこち街に隠したいの
いき延びるたび
掘りかえしては味を確かめたいの
いき延びるたび
秘密をあちこち僕から見つけたいの
いき延びるたび
とっておきの秘密を君に預けたいの

 

きっとね!秘密は多い方が
どうだろう!優しくなれるでしょう
いつかね!思い出した時に
苦しいくらいの痛みを頂戴

 

きっとね!秘密は多い方が
どうだろう!強くもあれるでしょう
いつかね!思い出した時に
苦しいくらいの痛みを頂戴

 

 

好きな人ができたら

きっとね!秘密は多い方が

どうだろう!優しくなれるかも

・・・

 

秘密が少なくなれば、二人の関係は親密になっていく・・・。ミステリアスな関係の方が新しい発見があって良いということなのか?通常の事情とはどうやら反対のようである。

 

二番では、いき延びるたび、何か秘密を作り出し、隠しておこうとする。その秘密を見つけたい、預けたいとある。

 

この歌詞で「秘密」は、人を素敵だと思える、それに気付ける「成長」を意味しているのかもしれない。秘密にしていた成長を互いに知ってもらうことで、尊敬し合える関係になるのだ。

 

「秘密」という言葉は、隠したい、後ろめたい出来事を指すのではなく、ここでは、記念日のサプライズのような、人に何かを与える「秘密」の意味を持つのではないかと思う。

 

与える秘密は多い方がよいのだ。

 

実際には自分の頑張りを秘密にしておくのは難しく、「オレ頑張った」、「こんな良いことあったよ」とすぐに報告したくなってしまうのですが、ぐっと我慢せねばいけない。

 

与える秘密は貯めるのが難しいのだ。

本当はどんな意味が込められているかは分からないですが・・・。こんな意味を思い浮かべました。

 

しかし、この楽曲が素晴らしいということは不変だと思うのです。

 

きっとね!

 

音楽ソムリエ

なゆた

 

AINOU

AINOU

  • アーティスト:中村佳穂
  • 発売日: 2018/11/07
  • メディア: CD