過去と現代、和と洋、アナログとデジタル、融合させた、まさに″お祭り″
躍動感がすごい!
日本古来の音
エイトビートの打ち込みドラム
観ていて楽しいタップダンス!
鈴木啓一『Festivo (フェスティヴォ)』
目次
映画「座頭市」
北野武監督、初の時代劇作品であり、盲目の剣客「市(いち)」の活躍を描く。強きを挫(くじ)き、弱きを助けるストーリーである。
劇中では、農民が田畑を耕す音や大工が作業する音などに、リズム音を付加し、独創的な音楽を演出している。
また、祭りのシーンでは大勢の人々が一斉にタップダンスを披露するという、まるでミュージカルのようなシーンに驚きを受けた。
国際的な映画賞も複数受賞している座頭市であるが、この音楽を手掛けたのが、鈴木 慶一さんである。
鈴木 慶一(すずき けいいち)とは
1975年に実弟である鈴木博文らと共にムーンライダーズを結成。翌年にアルバム『火の玉ボーイ』を発表、 常に新しいサウンドとテクノロジーを導入し、先鋭的な作品を創り続けた。ライブでは、 実験的な演出を数多く試み、後の音楽に大きな影響を与えたバンドである。
途中に活動休止があったものの、現在も活動しており、日本のロックバンドとしては、チューリップに次ぎ長期間活動しているバンドとなっている。また、音楽プロデューサーとして、多くのアーティストをプロデュースし、楽曲提供も多数行っている。
さらにゲーム音楽では、糸井重里がプロデューサーを務めた名作「MOTHER」及び「MOTHER2 ギーグの逆襲」の楽曲を手掛ける。そして、映画音楽…、何てすごい人なんだ!
THE STRiPESとは
見事なタップダンスを披露しているのはTHE STRiPESというパフォーマンス・グループ。
クラブミュージック、タップダンス、そして日用生活用具を用いたパーカッションを融合させた独自のスタイルで活動を行ない、多くのファンの支持を得ている。「座頭市」に出演・振付をしたことで、一躍注目を浴びる。
特にソロパートの部分では、動きが速くてどうやって音鳴ってるのか分からないくらいだ。
『Festivo』
イタリア語、フェスティヴォ。その意味は「祭りのように」、「陽気な」を指す。
タップダンスに圧倒されるが、音楽も素晴らしい。和太鼓、鼓(つつみ)、拍子木(ひょうしぎ)、鐘、三味線などの「和」を想わせる楽器が散りばめられている。
4つ打ちダンスビート、ドラムのズンズン音が印象的で、まさに「和」と「洋」、「アナログ」と「デジタル」がうまく融合しており、聴いたことがない音楽となっている!
映画音楽はBGMで流れてたりするので、この音楽は実はこの映画の音楽だった!?など、知ると結構面白かったりする。
今後も、紹介したいと思います。
音楽ソムリエ
なゆた